奈良支部だより第73号に「第23回佐保塾史跡めぐりの報告」が掲載されましたので、ご紹介いたします。

 参加された方はあの日の感動がよみがえり、参加されていない方は次回への期待が沸き上がることと思います。

 

23回佐保塾史跡めぐり(本部と奈良支部共催)報告

   「佐保路の女性たち ―法華寺(ほっけじ)(こん)福院(ぶいん)を訪ねて―」

 

令和51110日(金)は朝から生憎の雨でしたが、近畿各府県から43名が集まり、近鉄新大宮駅を出発し、「佐保路の女性たち」を訪ねました。

最初に訪れた法華寺では、詳しい説明もあり、特別公開の十一面観音菩薩立像をはじめ、慈光殿の宝物などをじっくりと拝観できました。たくさんの素晴らしい宝物に参加者は大変満足していただけたようです。法華寺を発願された光明皇后は、仏教を篤く信仰し、疫病や災害で苦しかった庶民を救おうと浴室(からふろ)をはじめ悲田院・施薬院などをつくり、社会福祉事業の礎を築いた方です。その志は今も受け継がれています。

次にホテルリガーレ春日野で奈良女子大学文学部の学生が考案し、県やホテルの協力で完成した古代食を頂きました。古文書などを参考に研究した若い後輩たちを応援しようという趣旨もありました。甘みを干し柿で補うなど随所に工夫が見られ美味しく頂きました。

 最後に興福院へ。客殿では渡辺始興作の貴重な襖絵や小堀遠州ゆかりの庭園を鑑賞し、本堂では、阿弥陀三尊像を拝観。特別にお茶室も見学しました。風情のある生け花やお菓子などおもてなしの心に感動。緑の木々で囲まれた静かな佇まいのお寺で庭園を見たり、友人と談笑したりするなど和やかに時間を過ごしました。

二つの尼寺とも歴史を辿れば多くの女性たちがお寺のために貢献してこられました。現在も法灯を守られている尼僧様方の明るく優しい笑顔がとても印象的でした。ほぼ雨の一日でしたが、逆に落ち着いた雰囲気の中で日頃の忙しさも忘れて充実した時間を過ごし、帰途につきました。                                            (三浦美智子 S51家住)

 

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    23回佐保塾史跡めぐり 

       佐 保 路 の 女 性 た ち   ~法華寺・興福院を訪ねて~ 

 

日時    令和5年11月10日(金)午前10時~15 

場所    佐保路(法華寺 ・ 興福院 ・ ホテルリガーレ春日野)    

参加費  5,000円     参加人数   43名      

 

雨の中、兵庫、大阪、滋賀、京都、奈良の各支部より43名の方にご参加いただき、11月10日(金)に第23回佐保塾史跡めぐり「佐保路の女性たち ~法華寺・興福院を訪ねて~」を無事終えることができました

近鉄新大宮駅前に集合したときには強かった雨脚も次第にやわらぎ、住宅街の中、阿弥陀浄土院跡横を通り、時間通り法華寺に着くことができました。

法華寺は、尼寺ならではの細やかな心遣いが感じられる一方、門跡寺院らしい凛としたたたずまいのお寺でした。本堂では国宝「十一面観音菩薩立像」が特別開扉され、慈光殿では国宝「阿弥陀三尊・童子像」を特別に拝観することができました。50分足らずの滞在でしたが、本堂や慈光殿で各宝物の詳しい説明をしていただくことができ、皆様、お楽しみいただけたご様子でした。

雨も上がり、歩道橋上から芸亭跡を確かめ、歴史の道を辿り、ホテルリガーレ春日野へ。奈良女子大学生考案の古代食を味わいました。

午後は、美しく手入れされた野の花と静寂に包まれた尼寺、興福院を訪ねました。通常は非公開ですが、特別に、本堂のご本尊の阿弥陀三尊像を拝観し、客殿の襖絵や小堀遠州好みの庭園を拝見し、最後に温かいお茶とお菓子の御接待を受け、皆様ご満足いただいたようでした。

 雨脚が再び強くなる前に解散となり、雨の一日でしたが、佐保路の二つの尼僧寺院を思い出しながら帰路についていただけことと思います。

 

 第23回佐保塾史跡めぐりの報告は、「奈良支部だより73号」に掲載予定です。 どうぞ、お楽しみに。